企業理念を自分ゴト化し、社員のリーダーシップを促す。スタートアップの成長にHeart Beat for Businessは不可欠です。

企業理念を自分ゴト化し、社員のリーダーシップを促す。スタートアップの成長にHeart Beat for Businessは不可欠です。

株式会社ookami 代表取締役

尾形太陽さん

リーダーシップの人材育成を目指しHBBを導入

ーーまずは御社の事業内容と理念について教えてください。

ookamiは、「人」と「情報技術」の調和によってスポーツの新しい価値を創造するスタートアップ企業です。「この世界に、スポーツダイバーシティを。」ということを目指し、スポーツエンターテイメントアプリ「Player!」を開発・運営を行っています。また、2022年にはアプリで地元スポーツチームの収益化を支援する「Player! WHITE」をリリース。プロスポーツチームをはじめ、さまざまな競技やカテゴリーのチームに導入いただき、その数は200チームを超え、今もコンスタントに増え続けています。

創業時から「スポーツで、一つの笑顔を世界に」を理念に掲げています。スポーツは言語や民族の違いを超えて感動を共有できる最強のコンテンツ。この価値を最大化させ、世界に笑顔をひとつでも増やすべく、約50人のメンバーと切磋琢磨しています。スポーツに情熱を注いだ経験を持つ、もしくはスポーツの価値を見出しているメンバーたちがこのookamiを支えてくれています。

ーーそもそも御社では人材育成や組織づくりにおいて、どのような課題や目標があったのでしょうか?

一般的に自社のプロダクトを営業するには、機能のロジックや詳細な資料を提示することが大切です。一方、スポーツというエモーショナルな領域においては、それだけではなく、いかにお客様と感情を共有するかが最も重要になります。顧客であるスポーツ関係者の方々にプロダクトの価値だけでなく、この会社の存在意義や理念さえも理解していただくことで、プロダクトが広まっていくと考えています。創業10年目を迎え、メンバーひとりひとりに改めて企業理念を根づかせたい。そう思っていたとき、ちょうどCUOREMOさんのサービス「Heart Beat for Business」(以下、HBB)に出会いました。

ーー2023年11月から、組織形成や人材育成のサポートとしてHBBを導入いただきました。導入の決め手になったのはどのようなところでしょうか?

役職や職種、年齢に関わらず、メンバーひとりひとりが自発的に仕事を生み出すこと、つまりリーダーシップが会社の成長にとって必要だと考えていました。HBBはまさにリーダーシップを持った人材の育成に特化したサービスだったので、ぜひ導入したいと思ったんです。今回は初めてということもあり、営業やプロダクト、カスタマーサクセス、コーポレートといった部門から8名のメンバーを選抜し、HBBのプログラムを受けてもらいました。結論から申し上げると、期待を超えるサービスだったと実感しています。

ーーありがとうございます。以前から、人事制度や外部のサービスなどは導入されていたのでしょうか?

2年前から社内に人事評価制度を導入し、半期に1回、経営陣が社員面談を行い、等級や報酬、役職などを決めていました。また、組織の健康状態を定期的に把握するため、外部のアセスメントツールも導入していますが、アセスメントツールの診断結果の受け止め方や活かし方はマネージャー個々によるところが大きくなっていて、その点はネックだと感じていました。

「企業理念を自分ごと化する=ハートビートする」によって成長が加速する

ーーここからはCUOREMOの顧問でもあり、HBBの立ち上げメンバーでもあるプロコーチ・原田大輔を交えながら、HBBの3つのサービスについてそれぞれの効果や反響をうかがいます。今回、メンバー個々のコンディションをデータ化するアセスメントツール「Heart Beat FINDER」、原田らプロコーチ陣による「1on1」や「ワークショップ」を行いました。それぞれどのような印象を受けましたか?

尾形さん:アセスメントツールでは、メンバーそれぞれの自己評価と他者評価のギャップに気づくことができ、自己理解が深まったと話している人が多かったですね。ツールによって自己理解を深めた上でその後のプログラムに向かうことができたので、導入としてとてもよかったと思います。その後、原田さんとの1on1によって深く自分と向き合うことができ、さらに自己理解を進めることができました。

原田:ookamiさんにうかがって最初に感じたのは、コミュニケーションが円滑で和気あいあいとした社風であるということです。会社のミッション・ビジョン・バリューに対するメンバのみなさんの理解や共感度は他社に比べて高いと感じました。だからこそ、「なぜこの会社で働くのか」「この仕事で何を達成したいのか」といった自己理念を明確にすれば、より社内の士気が高まるのではないかと思いましたね。

尾形さん:確かに、以前からその点を課題として感じていました。ただ、僕には「自己理念を明確にしよう」と社員に働きかけるスキルもないし、僕から言うと直接的過ぎて社員に引かれるのではないかと心配で(笑)。その点、原田さんは根本から丁寧にプログラムを進めてくださいました。
また、僕自身も1on1を受けたのですが、自分自身が変わる大きなきっかけになりました。会社の理念をメンバーに浸透させることを常に心がけてはいましたが、原田さんとの1on1を通じて、より意識して言語化していかなければならないと気づかされました。

原田:尾形さんは「自分自身を変えたい」と話されていたのが印象的でした。私から見たメンバーの印象やフィーバックを積極的に聞いてくださって、会社への思いの強さをひしひしと感じましたね。
HBBの1on1では自分と向き合うだけでなく、プロのコーチとの会話を通じて戦略会議ができる。それが経営者にとっての大きな価値のひとつだと考えています。

尾形さん:ワークショップの中で印象に残ったのは、最初に動画を見てみんなで感想を言い合ったことですね。こんなに違うのかっていうくらい、8人それぞれ感じたことが違っていて。頭ではわかっていたことですが、リアルに実感できました。“みんな違ってみんないい”が前提になり、その後のディスカッションでみんな臆することなく意見を言うことができました。

原田:尾形さんは、はたで見ているのではく、積極的にディスカッションに参加されていました。その姿が社員のみなさんにいい影響を与えたと思います。尾形さんが20歳から考えや信念が変わっていないと話されたとき、現場は感動的な空気に包まれましたよね。当時から今まで一貫している姿に、感銘を受けた参加者の方も多かったはずです。

参加者のみなさんがワークショップまでに自己理念をしっかり言語化し、その後、尾形さんから企業理念を改めて聞くことで、しっかりと自分ゴト化ができたのではないかと思います。企業理念を自分の理念と一致させて自分ゴト化すること、つまり“ハートビートしている状態”が実現できた。これこそが企業の成長につながると思っています。

尾形さん:創業して10年が経ち、長く勤めているメンバーは企業理念に触れる機会が減っているのではないかと危惧していました。社歴の長いメンバーと短いメンバーが理念を分かち合うためにも、HBBの導入はいい機会になったと思っています。

ーーHBB導入にあたって、社員のみなさんに戸惑いはなかったのでしょうか?

尾形さん:HBBは業務時間を使って行っていたので、最初は忙しいメンバーの中には戸惑っている人もいたのは事実です(笑)。

原田:最初の頃、「全部出られそうにないんですけど、いいですか?」とおっしゃる方もいましたね(笑)。でも、HBBのインパクトがわからない人にとっては当然の反応と言えます。むしろ責任が重い人や真面目な人ほど、通常業務を優先すべきだと思いがち。HBBの価値をいかにわかりやすく伝えるかは、CUOREMOにとっての課題だと思っています。

尾形さん:でも、ワークショップの1回目が終わった時点で、チームの1人1人が変わったという実感がありました。社長自身が変わりたい、組織を変えたいと思うなら、絶対HBBをやるべきです! そう言い切れるくらいのインパクトがあると思っています。ワークショップは回を追うごとに盛り上げりが増していき、メンバーからは「最後まで続けて良かった」という感想も多く聞こえてきました。大企業でさまざまな研修を受けた経験のある社員も、満足度が大きかったと語っていましたね。

原田:チームビルディングの文脈で言うと、みんな違ってみんないいという理解から始まり、最終的にはみんなが同じ方向を向くというのがHBBの特色のひとつです。企業理念を踏まえた自分のミッションが、人生に伴うかたちで見つかる。こういった組織形成プログラムは比較的珍しいと思います。

尾形さん:そうですね。そこは自然な流れでしたね。

原田:あとは理屈だけでなく、感情も大事にしようというメッセージも込められています。頭で考えてばかりだとハートビートすることは難しいので。その点を実感いただけていたら嬉しいですね。

ハートビートしている社員は100%以上の力を発揮できる

ーーHBB導入によって、会社全体にどのような変化がありましたか?

尾形さん:実はHBBを機に人事制度を変えることしました。これは会社にとっては大きな変化です。もともと「マネジメント」と「リーダーシップ」の違いが曖昧だったのですが、マネジメントは「役割」、リーダーシップは「すべての社員に必要なスキル」と、明確に切り分けることができました。今は、等級制度の中にリーダーシップという項目を設け、新卒1年目から経営陣まで評価を行っています。一方、マネージメントは役職という扱いにしました。ベストな判断かはわからないですが、今の僕らにとって最善のアップデートだと思っています。

ーーひとりひとりがリーダーシップを持つことで、会社にどのような影響があると期待していますか?

尾形さん:リーダーシップが高い人、つまりハートビートしている人は、自分がいいと思ったことを100%以上の力で実行できる。たとえば営業なら、もう1件アポを取ったり、お客様ともう1歩踏み込んで話したりすることができる。上司から言われたことをするのではなく、自分で考え自発的に行動ができるようになるのだと思います。ひとりひとりの数パーセントの伸びは、社員が多くなるほど大きな力になるので、中長期的に業績にいいインパクトを与えてくれるのではないかと期待しています。

原田:「この会社でこれをやりたい」というエネルギーがリーダーシップの源となります。年齢や経験に関わらず、熱い魂を持っていればそれが成長の糧となり、メンバーを引っ張っていく力になる。だから、リーダーシップを持った人が会社に増えれば、会社の業績にもいい影響が起きるはずです。

ーー今後、HBBに関して期待することを教えてください。

尾形さん:HBBによって生まれた思想や価値観を会社全体の風土として根づかせたい。そう思い、HBBの要素を取り入れた「リーダーシップ研修」と名づけた1Day合宿を全社で行う予定です。一方、スタートアップの資金力だとHBBの継続が難しい場合、人事などがHBBの研修を受け、社内にそのノウハウを移植できるといったサービスがあれば、ぜひ利用したいと思っています。

また、世の中に数多くのマネジメント研修はあれども、「リーダーシップ研修」というのはなかなかないですよね。そこがHBBの強みかなと思いました。それゆえ、マーケットが顕在化してない中でどうやって広めていくのか、今後のCUOREMOさんに期待しています。HBBを通して会社だけでなく、僕自身もアップデートされたので、この素晴らしさを多くの企業や経営者に知ってほしい! 今後、わたしたちもHBBの伝道師として(笑)、世に広めていくお手伝いができたら…と思っています。

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