フルリモートのコミュニケーション不足を解消。相談しやすい環境が生まれたことで自己・他者の相互理解が育まれ、フルリモートのコミュニケーション不足を解消。個々のリーダーシップとチームの結束力が向上しました。

フルリモートのコミュニケーション不足を解消。相談しやすい環境が生まれたことで自己・他者の相互理解が育まれ、フルリモートのコミュニケーション不足を解消。個々のリーダーシップとチームの結束力が向上しました。

犬猫生活株式会社 取締役

近藤誠人さん

さらなる事業成長のためにメンバーのリーダーシップ向上が必須だと考え「Heart Beat for Business」を導入

ーーまずは御社の事業内容と理念について教えてください。

犬猫生活は「すべての動物とその家族の幸せな生活のために」を理念に、国産・無添加(※1)のプレミアムペットフードの販売や往診クリニックなどのペットケア事業を展開しています。また、犬猫の動物福祉の向上を目指し、3つのゼロ(収容ゼロ、殺処分ゼロ、不適切飼育環境ゼロ)を掲げる動物福祉財団を設立しました。犬猫生活福祉財団では、群馬県で自営のシェルターと不妊去勢専門病院等の事業を運営しており、今後は不足している全国各地にシェルターを展開する予定です。当社の利益の20%を財団に継続寄付し続けることで、犬猫に関する社会問題を解決し、日本全体の動物福祉の向上を目指しています。

ーーそもそも御社では人材育成や組織づくりにおいて、どのような課題や目標があったのでしょうか?

スタートアップとして急成長する中で、人事評価制度が十分に機能しているのかなという漠然な不安がありました。毎月、上長による1on1を行っていますが、フィードバック質やカバーできる領域に関してはもっと生産性の高いやり方があるのではないかと模索しておりました。

また、事業の拡大に伴い、リーダー陣の育成や個々のリーダーシップの発揮という観点では大きな課題意識を持っていました。毎月の1on1は目の前の課題に対しての議論が中心となっていたため、個々のキャリアに対する会話の機会は少なかったのが現状です。そのため、個人のキャリア像を明確にし、さらにはそれを支援する環境を作り上げていく必要性を感じていました。事業は人が作るものなので、事業成長において社員の成長は必須だと考えています。

ーー御社では2023年10月から、組織形成や人材育成をサポートするCUOREMO独自サービス「Heart Beat for Business」(以下、HBB)を導入いただいています。選定理由について教えていただけますか?

「人事評価制度の質の向上」「社員個人のキャリア像の強化」といった課題が、HBBなら解決できるのではないかと感じたからです。また、事業の拡大に伴い課題が浮き彫りになってきたこともあり、タイミング的にベストだったのも理由のひとつです。これから先、5〜10年後を見据えてさらに会社が成長をしていくためには、今いるメンバー1人1人のエンパワーメントを会社が支援していかなくてはならない。そう思ってHBBの導入を決めました。

ーーHBBの導入にあたって、社員のみなさんに戸惑いはなかったのでしょうか?

初めてということもあり、会社の売り上げや利益を支えるマーケティング部でHBBを導入しました。CUOREMOのご担当者様から、カリキュラムや所用時間などに関して事前に丁寧なご説明があったので、導入後に戸惑うことはありませんでしたね。実はちょうど繁忙期にあたっていたのですが、事業に支障を来たすこともなく安心して進められました。

HBBの1on1を通じて個人のキャリア像を明確にし、上司から部下への関わり方の精度を上げる

ーーここからはCUOREMOの顧問でもあり、HBBの立ち上げメンバーでもあるプロコーチ・原田大輔を交えながら、HBBの3つのサービスについてそれぞれの効果や反響をうかがいます。
まず、メンバー個々のコンディションをデータ化するアセスメントツール「Heart Beat FINDER」を使った感想を教えてください。

HBBで1on1やワークショップを担当する原田大輔

メンバーそれぞれの自己評価と他者評価の一致もしくはギャップが定量的にわかったことが、なにより大きな収穫でした。結果はおおむね、私たちマネジメント陣の想定通りではあったのですが、それを可視化し、今後の方向性を決定づけることができました。

ーー原田が行った「1on1」についてはいかがでしたか?

近藤さん:「原田さんの物腰が柔らかく、とても話しやすかった」とメンバーから大好評でした。上長や社長による1on1とは違って、外部の方だからこそ本音を話せる上に、さまざまな視点に気づかせてもらえたと感じています。

原田:おっしゃる通り、利害関係のない私が1on1を行うことで社員の方は本音を話せる。それにより、HBBへの期待感を深掘りし、その後のワークショップの質を高めることができると考えています。1on1では、上司の部下に対する関わり方の精度を上げることを目的としています。社員1人1人には個性がありますから、上司は部下の個性に応じた関わり方をすることが重要です。1on1で「上司のAさんはどんな人ですか?」といった質問をするのですが、御社の社員の方からは「べらぼうに優しい」という声がありました。上司に対して、そこまでの信頼感を持つことは極めて稀なので驚きましたね。御社にはHeart Beat加速しやすい土壌があったと感じています。

近藤さん:1on1においては「自分のキャリア像をより明確にできた」という声も多かったです。そのおかげで、私たちマネージメント側は個々のキャリア像に合わせた仕事の相談や割り振りができるようになったと感じています。

原田:たとえば、「目標年収は?」といった質問に対して高い目標を持っている社員がいるとわかったら、上司は「そのためにこういう仕事をしましょう」といった働きかけができますよね。社員のモチベーションを上げる“材料”がわかれば、上司は関わり方の精度を上げられる。上司と部下にとってWin-Winの関係性を築くことができます。

ーーこれまで御社のみなさんには、HBBの「ワークショップ」も1回2時間、計6回受けていただきました。どのような効果を実感されましたか?

近藤さん:ワークショップの反響はめちゃくちゃよかったです(笑)。結論として、みんなの心理的安全性が上がったと感じています。原田さんのご指導のもとメンバー同士でディスカッションを行った結果、それぞれの自己理解が深まりました。「犬猫生活で働く理由」や「自分がやりたいこと」などが明確になり、みんなが積極的に会話するようになりました。自分の意見をメンバーに受け止めてもらえるという安心感から、ちょっとしたことでも相談できる環境が生まれたのは大きな変化です。

「偏愛マップ」で心理的安全性が高まりチームで問題を共有。前向きに議論できるように

ーーそれまで、コミュニケーション面では何ならの課題感はお持ちでしたか?

近藤さん:そうですね。本社は東京にありますが、関西や九州の住むメンバーもいるため、フルリモート勤務メンバーも多くいますが、メンバーが増えるに伴ってコミュニケーション不足を感じるように……。今回、HBBのワークショップで原田さんに「偏愛マップ」を作って発表するといったコミュニケーション方法を教えていただいたところ、メンバーの理解がより深まりとても感激しました。それまで、ミーティングの前に15分の雑談タイムをとり、ひとつのお題についてみんなで語り合っていたのですが、ワークショップ以降は雑談タイムを「偏愛マップ」を発表する時間にシフトしました。個人の熱量が高いテーマについて会話すると、シンプルに仲が深まりやすいですよね。また、ワークショップでリモートワークにおける表情や話の聞き方のポイントも教えていただき、それらも取り入れるようになりました。

原田:業務にどんどん活用いただいているんですね! ワークショップを体験して終わるのではなく、何度も繰り返すことでHeart Beatスコアは高まると思います。

近藤さん:まさに心理的安全性が高まったことで、みんなが腹を割って話せるようになりました。なかでも、「仕事がキツい」と率直に言ってくれるようになったのは嬉しい変化です。少数精鋭で社会課題に立ち向かっていると、キャパオーバーを招くような仕事量やスケジュールが発生しがちでした。今まではみんな弱音を吐かずに頑張ってくれていた。ただし一番のリスクはどこかでパンクしてしまうことです。それがHBB導入後は「これ私一人だと引き受けられないのですが」と遠慮せず言ってくれるようになりました。

困りごとがあったらチームで共有し、個人が無理して120%の力を出すのではなく、チームで100%の力を発揮する。マンパワーで仕事をするのではなく、仕組みを見直すことで生産性を高めることで、今まで回らなかった仕事もスムーズに回せるようになりました。また、助けたり助けられたりという関係によって、チームの結束力も増したように感じます。

ーーフルリモートという環境においてチームを結束させることができたのですね。

近藤さん:そうですね。チームメンバーがお互いの状況を積極的に確認するようになりました。HBB導入後、朝の定例で全員のToDoリストを共有するようになり、そこで誰かに負担がかかっていたらみんなで知恵を出し合い解決しています。みんなすごい責任感のある良いメンバーなのでどうしても抱え込んじゃうんですよね。でも、「チームで目標達成することが大事」という共通認識を持てたことで、「助け合いの文化」ができています。それぞれが得意分野において、自然とリーダーシップを発揮しやすい環境が構築できていると思いますね。

ーー冒頭で、人事評価において十分に機能しているのかという課題を挙げておられましたが、その点は改善しましたか?

近藤さん:HBBの導入によって弊社では全員がフィードバックを必要としていることが把握できました。ただ、リモートワークという環境的な問題もあり、遠慮して言い出せないメンバーが多かったんです。そこで、最低限の配慮はしつつも遠慮せず、お互いどんどんフィードバックをしていこうという方針になりました。社内の1on1でも、積極的なフィードバックを心がけています。

Heart Beat for Businessは長期的な会社の成長や業績アップに必要不可欠

ーー近藤さんご自身はHBB導入によって、どのような変化がありましたか?

近藤さん:自己理解が深まったことで、マネージメントの質が上がりましたね。私は性格的にみんなでワイワイするのが好きなタイプなんです。HBBによって自分のスタンスがハッキリと共有し、あたり難いことに共感もいただけたので、マネージメントが格段にしやすくなりました。

原田:上司への理解が深まると、部下も仕事がやりやすくなります。いい意味で、期待をしなくなるからです。「上司はこうであってほしい」という枠にはめず、上司はそれぞれ個性が違うことを理解する。その上で、近藤さんというひとりの人間と接するようにするとコミュニケーションは取りやすくなりますよね。

ーーこれからのHBBに期待することがあれば教えてください。

近藤さん:とてもいいサービスだと実感したので、どんどん広まってほしいと思います。正直、導入前はビジネスモデルや会社の規模的にHBBのようなサービスは必要ないと思っていました。でも、実際にHBBを継続している今、個々の自己理解・他者理解を育むことでリーダーシップが向上し、チームの結束力を高めることは、長期的な会社の成長や業績アップには必要不可欠だと実感しています。

ーー今後、御社の人材育成や組織づくりにおいて、何を大事にしていくお考えですか?

メンバー1人1人のキャリア像を一緒に考えながら、目標に向かうための成長機会を用意できる会社でありたいと思っています。そして、みんなでディスカッションを重ねて支え合えながら、わんちゃんとねこちゃんに関わる社会課題をひとつひとつ解決していきたいと思っています。

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