ともに助け合える、CUOREMOは組織の枠を超えた大切なメンバー
株式会社明光ネットワークジャパン 常務取締役・DX戦略本部長
Go Good株式会社 代表取締役社長
谷口康忠さん
デジタルマーケティング戦略強化のためにCUOREMOに依頼
──谷口さんはNTT、NTTコミュニケーションズでご活躍後、明光義塾などを展開する明光ネットワークジャパンに入社。現在は常務取締役、DX戦略本部長を務めるほか、2022年に設立した社内ベンチャーであるGo Goodの代表取締役社長としてもご活躍されています。
2021年に明光ネットワークジャパンにDX推進長として参画された際、どのようなことに尽力されたのでしょうか?
「DXとは紙をデジタル化する…といった単純なことではなく、本来、会社のリソースやアセットをデジタル化して活用し、新しい事業を生み出すことを意味します。当時、マーケティング領域とシステム領域でDX化を推進することが僕にとっての最初のミッションでした。
学習塾業界においては、入塾後よりも入塾前のマーケティングに注力することが一般的ですが、ひと昔前までその最大のチャネルは折り込みチラシでした。しかし、今や中高校生のスマホ所有率は9割を超え、親御さん世代のほぼ全てがスマホユーザーです。もちろん、僕が参画する以前からデジタルマーケティングを積極的に取り入れてはいましたが、より強化しなければこの先の入会者数は伸びにくくなるという状況でした」
──では具体的に、どのようなデジタルマーケティング戦略を行ったのでしょうか?
「まずはアトリビューション(間接効果)の可視化を行いました。マーケティング・オートメーションツールを導入し、入会した生徒/保護者はどういった広告を経由したのか、その上でどういった広告が効果的なのかを分析できるようにしました。これにより、マーケティングファネルにおいて認知から比較検討を経て入会に至るまでのゴールデンルートがわかります。マーケティングファネルは確率論なので、入会者数を増やすには生徒/保護者とのタッチポイントを増やすことが先決。それができれば、コンタクトセンターへの問い合わせを経て面談を設定し、最終的に入会する数を自ずと増やすことができます。ただ、タッチポイントを増やすといっても、デジタルマーケティングは複雑ですから一筋縄ではいきません。そこで、CUOREMOさんにご協力いただくことになりました」
──CUOREMOとのお取引を開始された当時、御社のデジタルマーケティングにおいてはどのような課題を持っていましたか?
「僕が参画した当初、『明光義塾』という指名キーワードで検索する顕在顧客向けに多くの広告費を費やしていたのですが、まずはそのことに違和感を覚えました。明光義塾は1984年にフランチャイズ(FC)という形態で世界初の個別指導塾を展開し、今では1765教室と国内最大規模になりました。その知名度の高さを生かし顕在顧客を獲得したい気持ちもわかりますが、競合が多い今、学習塾を比較検討中の潜在顧客を振り向かせるために広告費を使うべきではないかと思ったんです。
また、当初は『近くの個別指導塾』などで検索しても明光義塾が上位に上がらないこともネックでした。本来、そういった明光義塾を知らない人に広告を出して認知させ、入会に気持ちを向かわせるというナーチャリング(顧客育成)が必要です。顕在顧客の方が面談に至る確率が高いという目先のメリットだけを追って広告展開をしていては、事業全体を俯瞰で見たときに歯抜けになってしまいます。何件リード顧客を獲得でき、どのくらい入会獲得につながったかを常に分析することが大切。CUOREMOさんは広告代理店的な立場であるにも関わらず、先の先まで見通したうえで僕たちの方針に賛同してくれました」
リスティング広告の指名キーワード依存からの脱却に成功
──CUOREMOとともに行ったデジタルマーケティングについて、改めて教えてください。
「そもそも、明光義塾の公式サイトに訪れる6割超がスマホによるGoogle経由です。そこで、Googleのリスティング広告、MEO、SEOにおいてそれぞれ戦略や対策の強化を行いました。なかでも、顧客である主婦層はGoogle広告をクリックする確率が高く、そこを強化するためにクオレモさんの力をお借りしました。
2021年に指名キーワードである『明光義塾』に加え、一般キーワードの『個別指導』を設定し、そこから徐々に『個別指導』の割合を増やしていきました。当初は9:1だった指名と一般の比率を逆転させ、今では3:7くらいに落ち着いています。普通、安定してリード顧客を獲得できていた指名キーワードをここまで大胆に減らすことはしません。そんな大きな賭けに乗ってくれたクオレモさんには大変感謝しています。結果、問い合わせ総数はやや減りましたが、計画通り潜在顧客を新たに獲得できたことは大きな成果だと思っています。
その後、『近くの個別指導塾』で検索すると、その地域の明光義塾が上位にくるように設定。すると、あるFCオーナー様が僕宛てにわざわざ電話をかけてきて『やっと検索の上位に上がるようになりましたね!』と喜んでご報告していただいたことは、とても嬉しかったですね」
──そういったやり取りを通して感じられる、同業他社にはない「CUOREMOの強み」は何だと思われますか?
「広告の運用やフォローにおける機動性の高さじゃないでしょうか。多くの広告代理店やデジタルマーケティング会社は、広告をクリックさせて問い合わせ数を勝ち取ることに重きを置いています。レポート提出は月1回が一般的で、例えば9月の運用結果は10月半ばに届くため、PDCAをうまく回せないことが悩みでした。その点、CUOREMOさんは週に1回程度のペースで途中報告をしてくれるため、リカバリーが効きやすい。僕の好きな言葉に『売る前のお世辞より売った後の奉仕』というのがありますが、顧客のためにまさにそれを実践しているのがCUOREMOだと思います」
──これまでの取り組みの中で印象的だったことはありますか?
「FC展開をしているとはいえ、地域ごとに受験の内容や保護者の年齢層などが違うため、塾の特色は千差万別です。そのため、広告の訴求文章は明光義塾として1つでは済まず、都道府県や市区町村ごとに変える必要が出てきます。こんなに難度が高くて面倒臭いことは、普通は嫌がられてしまいますが(笑)、CUOREMOさんは『一緒にチャレンジしましょう』と果敢に動いてくれました。たとえ一時的に効率が落ちるとしても、最終的に成果につながる本質的なことであればやるという僕らの意図を汲んでくれたんです。今では『企画はGo Good、実行や運用はCUOREMOさん』というかたちで、いいパートナーシップを築くことができています」
──そうようにして展開されてきたGoogleのリスティング広告強化に対する社内外の評価を教えていただけますか?
「まず社外で一番嬉しかったのは、Google日本法人にリスティング広告の成果を評価していただいたことです。指名キーワードから一般キーワードに切り替えて大きな成果を上げられた点が高評価につながりました。
社内においては、デジタルマーケティングの運用が細かく可視化されたことで、FCオーナー様の信頼感やモチベーションを向上することができました。私たちはFCオーナー様からいただいたロイヤリティで広告を運用しているため、広告の運用実績を真摯に報告することで、マーケティングの強化を実感いただけています。どちらもCUOREMOさんの尽力があったからこそ実現できたことだと思っています」
企業でありながら“人間性”にもあふれている。だからこそCUOREMOとの取り組みを続けています
──これまでのCUOREMOとのコミュニケーションにおいて、感じたことや印象的なエピソードなどがあれば、ぜひ教えてください。
「2021年の冬ごろに印象的な出来事がありました。僕が執行役員に就任し、当時のデジタルマーケの状況が思わしくなかったため、CUOREMOから別の会社にスイッチすることも含めて悩んでいたんです。担当者さんにも『悪いけど、覚悟しておいてください』と伝えたら、初めてサシ飲みに誘われました。その場では契約に関して一切触れられなかったのですが、人生観や家族の話などをするうちに彼が大きなビジョンを持った人間だとわかり、驚くとともにすごく親近感がわいたのを覚えています。そういった、企業でありながらも“人間性”があふれているところに惚れ、CUOREMOとの取り組みを継続して今に至ります。
今ではCUOREMOは組織の枠を超えたメンバーだと思っています。相談ごとがあると、部下ではなくCUOREMOさんに電話することも多いですね(笑)。お互いの立場をわきまえながらも、信頼して話ができる関係性を築くことができています。僕はCUOREMOさんが困っていたら助けたいし、自分が困ったらアドバイスを求めたいと常に思っていますね」
──最後に、CUOREMOとの今後の取り組みにおいて期待することを教えてください。
「明光ネットワークジャパンでは創業40期にあたる2023年度、地域に根差した明光義塾のファンを増やしていく『ファン・イノベーション』戦略を掲げました。2022年8月から2024年9月までの中期3カ年経営計画にも盛り込んでいます。そのなかでも重要となる『DX化によるファン創出』においては、ぜひCUOREMOさんの力を貸していただきたいと思います。
また、アドテクは急速に進化し続けており、今後デジタルマーケティングの業務もどんどん自動化が加速するといわれています。そんな時代のなかでCUOREMOさんには、その機動性の高さを生かしてコンサルティング的な領域にチャレンジし、強化してくれることを期待しています。明光義塾には今、12の子会社があり、学習塾事業だけでなく人材事業などの新しい領域にも挑戦しています。こういった分野でも新しい取り組みを一緒にできると嬉しいですね」
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